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* 000.txt [KR1d0052_043_title](../../kanripo/kR1d0052/000.txt) 大學
* 001.txt [KR1d0052_043_par1_1-16](../../kanripo/kR1d0052/001.txt) 大學の道は、明德を明かにするに在り、民を親にするに在り、至善に止まるに在り。
* 002.txt [KR1d0052_043_par1_17-42](../../kanripo/kR1d0052/001.txt) 止りを知つて、而して后に定まることあり、定まつて而して后に能く靜なり、靜にして而して后に能く安し、安うして而して后に能く慮る、慮つて而して后に能く得。
* 003.txt [KR1d0052_043_par1_43-58](../../kanripo/kR1d0052/002.txt) 物に本末あり、事に終始あり、先後する所を知れば、則ち道に近し。
* 004.txt [KR1d0052_043_par1_59-72](../../kanripo/kR1d0052/003.txt) 古の明德を天下に明かにせんと欲する者は、先づ其國を治む。
* 005.txt [KR1d0052_043_par1_73-81](../../kanripo/kR1d0052/003.txt) 其國を治めんと欲する者は、先づ其家を齊ふ。
* 006.txt [KR1d0052_043_par1_82-90](../../kanripo/kR1d0052/003.txt) 其家を齊へんと欲する者は、先づ其身を脩む。
* 007.txt [KR1d0052_043_par1_91-99](../../kanripo/kR1d0052/003.txt) 其身を脩めんと欲する者は、先づ其心を正うす。
* 008.txt [KR1d0052_043_par1_100-108](../../kanripo/kR1d0052/003.txt) 其心を正うせんと欲する者は、先づ其意を誠にす。
* 009.txt [KR1d0052_043_par1_109-117](../../kanripo/kR1d0052/004.txt) 其意を誠にせんと欲する者は、先づ其知を致す。
* 010.txt [KR1d0052_043_par1_118-122](../../kanripo/kR1d0052/004.txt) 知を致すは物に格るに在り。
* 011.txt [KR1d0052_043_par1_123-128](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 物格りて而して后に知至る。
* 012.txt [KR1d0052_043_par1_129-134](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 知至りて而して后に意誠なり。
* 013.txt [KR1d0052_043_par1_135-140](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 意誠にして而して后に心正し。
* 014.txt [KR1d0052_043_par1_141-146](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 心正しうして而して后に身脩まる。
* 015.txt [KR1d0052_043_par1_147-152](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 身脩まりて而して后に家齊ふ。
* 016.txt [KR1d0052_043_par1_153-158](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 家齊うて而して后に國治まる。
* 017.txt [KR1d0052_043_par1_159-165](../../kanripo/kR1d0052/005.txt) 國治まりて而して后に天下平かなり。
* 018.txt [KR1d0052_043_par1_166-181](../../kanripo/kR1d0052/006.txt) 天子より以て庶人に至るまで、壹是に皆身を脩むるを以て本と爲す。
* 019.txt [KR1d0052_043_par1_182-190](../../kanripo/kR1d0052/006.txt) 其の本亂れて末治まる者は否ず。
* 020.txt [KR1d0052_043_par1_191-205](../../kanripo/kR1d0052/006.txt) 其の厚うする所の者薄くして、其の薄うする所の者厚きは、未だ之あらざるなり。
* 021.txt [KR1d0052_043_par1_459-464](../../kanripo/kR1d0052/015.txt) 康誥に曰く、克く德を明かにす。
* 022.txt [KR1d0052_043_par1_465-473](../../kanripo/kR1d0052/015.txt) 大甲に曰く、諟の天の明命を顧みる。
* 023.txt [KR1d0052_043_par1_474-480](../../kanripo/kR1d0052/015.txt) 帝典に曰く、克く峻德を明かにす。
* 024.txt [KR1d0052_043_par1_481-484](../../kanripo/kR1d0052/015.txt) 皆自ら明かにするなり。
* 025.txt [KR1d0052_043_par1_485-498](../../kanripo/kR1d0052/016.txt) 湯の盤の銘に曰く、苟に日に新にせば、日日に新にして、又日に新ならん。
* 026.txt [KR1d0052_043_par1_499-504](../../kanripo/kR1d0052/016.txt) 康誥に曰く、新にする民を作す。
* 027.txt [KR1d0052_043_par1_505-514](../../kanripo/kR1d0052/016.txt) 詩に曰く、周は舊邦なりと雖も、其命維新なり。
* 028.txt [KR1d0052_043_par1_515-524](../../kanripo/kR1d0052/016.txt) 是の故に、君子は其極を用ゐざる所なし。
* 029.txt [KR1d0052_043_par1_525-534](../../kanripo/kR1d0052/017.txt) 詩に云く、邦畿千里、惟民の止まる所。
* 030.txt [KR1d0052_043_par1_535-544](../../kanripo/kR1d0052/017.txt) 詩に云く、緡蠻たる黃鳥、丘隅に止まると。
* 031.txt [KR1d0052_043_par1_545-552](../../kanripo/kR1d0052/017.txt) 子曰く、止まるに於て其の止まる所を知る。
* 032.txt [KR1d0052_043_par1_553-560](../../kanripo/kR1d0052/017.txt) 人を以て鳥にだも如かざる可けんや。
* 033.txt [KR1d0052_043_par1_561-562](../../kanripo/kR1d0052/018.txt) 詩に云く、穆穆たる文王、於緝熙にして敬して止まると。
* 034.txt [KR1d0052_043_par1_572-602](../../kanripo/kR1d0052/019.txt) 人の君と爲つては仁に止まり、人の臣と爲つては敬に止まり、人の子と爲つては孝に止まり、人の父と爲つては慈に止まり、國人と交つては信に止まる。
* 035.txt [KR1d0052_043_par1_334-343](../../kanripo/kR1d0052/011.txt) 詩に云く、彼の淇澳を瞻れば、菉竹猗猗たり。
* 036.txt [KR1d0052_043_par1_344-355](../../kanripo/kR1d0052/011.txt) 斐たる君子あり、切るが如く磋るが如く、琢つが如く磨くが如し。
* 037.txt [KR1d0052_043_par1_356-363](../../kanripo/kR1d0052/011.txt) 瑟たり僩たり、赫たり喧たり。
* 038.txt [KR1d0052_043_par1_364-372](../../kanripo/kR1d0052/011.txt) 斐たる君子あり、終に諠る可からずと。
* 039.txt [KR1d0052_043_par1_373-380](../../kanripo/kR1d0052/012.txt) 切るが如く磋るが如しとは、學を道ふなり。
* 040.txt [KR1d0052_043_par1_381-388](../../kanripo/kR1d0052/012.txt) 琢つが如く磨くが如しとは、自ら脩むるなり。
* 041.txt [KR1d0052_043_par1_389-396](../../kanripo/kR1d0052/012.txt) 瑟たり僩たりとは、恂慄なり。
* 042.txt [KR1d0052_043_par1_397-404](../../kanripo/kR1d0052/012.txt) 赫たり喧たりとは、威儀なり。
* 043.txt [KR1d0052_043_par1_405-425](../../kanripo/kR1d0052/013.txt) 斐たる君子あり、終に諠る可からずとは、盛德至善、民の忘るる能はざるを道ふなり。
* 044.txt [KR1d0052_043_par1_426-433](../../kanripo/kR1d0052/014.txt) 詩に云く、於戲前王忘れずと。
* 045.txt [KR1d0052_043_par1_434-458](../../kanripo/kR1d0052/014.txt) 君子は其賢を賢として其親を親とし、小人は其樂を樂んで其利を利とす、此を以て世を沒れども忘れざるなり。
* 046.txt [KR1d0052_043_par2_1-14](../../kanripo/kR1d0052/020.txt) 子曰く、訟を聽くことは、吾猶ほ人のごとし、必ずや訟無からしめんかと。
* 047.txt [KR1d0052_043_par2_15-30](../../kanripo/kR1d0052/020.txt) 情なき者は其辭を盡すことを得ず、大に民の志を畏れしむ、此を本を知ると謂ふ。
* 048.txt [KR1d0052_043_par1_206-209](../../kanripo/kR1d0052/006.txt) 此を本を知ると謂ふ。
* 049.txt [KR1d0052_043_par1_210-215](../../kanripo/kR1d0052/006.txt) 此を知の至ると謂ふなり。
* 050.txt [KR1d0052_043_par1_216-225](../../kanripo/kR1d0052/007.txt) 謂はゆる其意を誠にすとは、自ら欺くこと毋きなり。
* 051.txt [KR1d0052_043_par1_226-238](../../kanripo/kR1d0052/007.txt) 惡臭を惡むが如く、好色を好むが如くなる、此を之自ら謙うすと謂ふ。
* 052.txt [KR1d0052_043_par1_239-246](../../kanripo/kR1d0052/007.txt) 故に君子は必ず其の獨を愼むなり。
* 053.txt [KR1d0052_043_par1_247-286](../../kanripo/kR1d0052/008.txt) 小人間居して不善を爲すこと、至らざる所なし、君子を見て、而して后に厭然として其不善を揜うて、而して其善を著す、人の己を視ること、其肺肝を見るが如く然り、則ち何の益あらん。
* 054.txt [KR1d0052_043_par1_287-294](../../kanripo/kR1d0052/009.txt) 此を中に誠あれば外に形ると謂ふ。
* 055.txt [KR1d0052_043_par1_295-302](../../kanripo/kR1d0052/009.txt) 故に君子は必ず其獨を愼むなり。
* 056.txt [KR1d0052_043_par1_303-316](../../kanripo/kR1d0052/010.txt) 曾子曰く、十目の視る所、十手の指す所、其れ嚴なるかな。
* 057.txt [KR1d0052_043_par1_317-326](../../kanripo/kR1d0052/010.txt) 富は屋を潤し、德は身を潤す、心廣く體胖なり。
* 058.txt [KR1d0052_043_par1_327-333](../../kanripo/kR1d0052/010.txt) 故に君子は必ず其の意を誠にす。
* 059.txt [KR1d0052_043_par2_31-76](../../kanripo/kR1d0052/021.txt) 謂はゆる身を脩むるは其心を正しうするに在りとは、身忿懥する所有れば、則ち其正を得ず、恐懼する所有れば、則ち其正を得ず、好樂する所有れば、則ち其正を得ず、憂患する所有れば、則ち其正を得ず。
* 060.txt [KR1d0052_043_par2_77-94](../../kanripo/kR1d0052/022.txt) 心在らざれば、視れども見えず、聽けども聞えず、食へども其味を知らず。
* 061.txt [KR1d0052_043_par2_95-102](../../kanripo/kR1d0052/022.txt) 此を身を脩むるは其心を正しうするに在りと謂ふ。
* 062.txt [KR1d0052_043_par2_103-153](../../kanripo/kR1d0052/023.txt) 謂はゆる其家を齊ふるは其身を脩むるに在りとは、人其の親愛する所に之て辟す、其の賤惡する所に之て辟す、其の畏敬する所に之て辟す、その哀矜する所に之て辟す、其の敖惰する所に之て辟す。
* 063.txt [KR1d0052_043_par2_154-169](../../kanripo/kR1d0052/023.txt) 故に好して其惡しきを知り、惡みて其美きを知る者は、天下に鮮し。
* 064.txt [KR1d0052_043_par2_170-187](../../kanripo/kR1d0052/024.txt) 故に諺に之有り、曰く、人其子の惡しきを知ること莫し、其苗の碩なるを知ること莫しと。
* 065.txt [KR1d0052_043_par2_188-198](../../kanripo/kR1d0052/024.txt) 此を身脩まらざれば以て其の家を齊ふ可からずと謂ふ。
* 066.txt [KR1d0052_043_par2_199-220](../../kanripo/kR1d0052/025.txt) 謂はゆる國を治むるには、必ず先づ其家を齊ふとは、其家敎ふ可からずして、而して能く人を敎ふる者は之なし。
* 067.txt [KR1d0052_043_par2_221-231](../../kanripo/kR1d0052/025.txt) 故に君子は、家を出でずして敎を國に成す。
* 068.txt [KR1d0052_043_par2_232-252](../../kanripo/kR1d0052/025.txt) 孝は君に事ふる所以なり、弟は長に事ふる所以なり、慈は衆を使ふ所以なり。
* 069.txt [KR1d0052_043_par2_253-259](../../kanripo/kR1d0052/026.txt) 康誥に曰く、赤子を保ずるが如しと。
* 070.txt [KR1d0052_043_par2_260-269](../../kanripo/kR1d0052/026.txt) 心誠に之を求むれば、中らずと雖も遠からず。
* 071.txt [KR1d0052_043_par2_270-279](../../kanripo/kR1d0052/026.txt) 未だ子を養ふことを學んで而して后に嫁する者有らざるなり。
* 072.txt [KR1d0052_043_par2_280-301](../../kanripo/kR1d0052/027.txt) 一家仁なれば、一國仁に興る、一家讓なれば、一國讓に興る、一人貪戾なれば、一國亂を作す。
* 073.txt [KR1d0052_043_par2_302-305](../../kanripo/kR1d0052/027.txt) 其機此の如し。
* 074.txt [KR1d0052_043_par2_306-315](../../kanripo/kR1d0052/027.txt) 此を一言事を僨り、一人國を定むと謂ふ。
* 075.txt [KR1d0052_043_par2_316-326](../../kanripo/kR1d0052/028.txt) 堯舜、天下を帥ゐるに仁を以てして、民之に從ふ。
* 076.txt [KR1d0052_043_par2_327-337](../../kanripo/kR1d0052/028.txt) 桀紂、天下を帥ゐるに暴を以てして、民之に從ふ。
* 077.txt [KR1d0052_043_par2_338-348](../../kanripo/kR1d0052/028.txt) 其の令する所、其の好む所に反して、而して民從はず。
* 078.txt [KR1d0052_043_par2_349-368](../../kanripo/kR1d0052/029.txt) 是の故に君子は諸を己に有して、而して后に諸を人に求め、諸を己に無くして而して后に諸を人に非とす。
* 079.txt [KR1d0052_043_par2_369-384](../../kanripo/kR1d0052/029.txt) 身に藏むる所恕ならずして、而して能く諸を人に喩す者は、未だ之あらざるなり。
* 080.txt [KR1d0052_043_par2_385-391](../../kanripo/kR1d0052/029.txt) 故に國を治むるは、其家を齊ふるに在り。
* 081.txt [KR1d0052_043_par2_392-401](../../kanripo/kR1d0052/030.txt) 詩に云く、桃の夭夭たる、其葉蓁蓁たり。
* 082.txt [KR1d0052_043_par2_402-409](../../kanripo/kR1d0052/030.txt) 之の子于に歸ぐ、其家人に宜しからんと。
* 083.txt [KR1d0052_043_par2_410-420](../../kanripo/kR1d0052/030.txt) 其家人に宜しうして、而して后以て國人を敎ふ可し。
* 084.txt [KR1d0052_043_par2_421-426](../../kanripo/kR1d0052/031.txt) 詩に云く、兄に宜しく弟に宜しと。
* 085.txt [KR1d0052_043_par2_427-437](../../kanripo/kR1d0052/031.txt) 兄に宜しく弟に宜しくして、而して后以て國人を敎ふ可し。
* 086.txt [KR1d0052_043_par2_438-447](../../kanripo/kR1d0052/031.txt) 詩に云く、其義忒はず、是の四國を正すと。
* 087.txt [KR1d0052_043_par2_448-461](../../kanripo/kR1d0052/031.txt) 其の父子兄弟たること法るに足りて、而して后民之に法るなり。
* 088.txt [KR1d0052_043_par2_462-469](../../kanripo/kR1d0052/031.txt) 此を國を治むるは其家を齊ふるに在りと謂ふ。
* 089.txt [KR1d0052_043_par2_470-500](../../kanripo/kR1d0052/032.txt) 謂はゆる天下を平かにするは其國を治むるに在りとは、上老を老として民孝に興る、上長を長として民弟に興る、上孤を恤んで民倍かず。
* 090.txt [KR1d0052_043_par2_501-510](../../kanripo/kR1d0052/032.txt) 是を以て君子は絜矩の道有るなり。
* 091.txt [KR1d0052_043_par2_511-567](../../kanripo/kR1d0052/033.txt) 上に惡む所、以て下を使ふこと毋れ、下に惡む所、以て上に事ふること毋れ、前に惡む所、以て後に先んずること毋れ、後に惡む所、以て前に從ふこと毋れ、右に惡む所、以て左に交ること毋れ、左に惡む所、以て右に交ること毋れ、此を之絜矩の道と謂ふ。
* 092.txt [KR1d0052_043_par2_568-577](../../kanripo/kR1d0052/035.txt) 詩に云く、樂しき君子は、民の父母なりと。
* 093.txt [KR1d0052_043_par2_578-583](../../kanripo/kR1d0052/035.txt) 民の好む所は之を好み、民の惡む所は之を惡む、此を之民の父母と謂ふ。
* 094.txt [KR1d0052_043_par2_597-606](../../kanripo/kR1d0052/036.txt) 詩に云く、節たる彼の南山、維石巖巖たり。
* 095.txt [KR1d0052_043_par2_607-614](../../kanripo/kR1d0052/036.txt) 赫赫たる師尹、民具に爾を瞻ると。
* 096.txt [KR1d0052_043_par2_615-629](../../kanripo/kR1d0052/036.txt) 國を有つ者は以て愼まざる可からず、辟すれば則ち天下の僇となる。
* 097.txt [KR1d0052_043_par2_630-640](../../kanripo/kR1d0052/037.txt) 詩に云く、殷の未だ師を喪はざるや、克く上帝に配せり。
* 098.txt [KR1d0052_043_par2_641-648](../../kanripo/kR1d0052/037.txt) 儀しく殷に監みるべし、峻命易からずと。
* 099.txt [KR1d0052_043_par2_649-659](../../kanripo/kR1d0052/037.txt) 衆を得れば則ち國を得、衆を失へば則ち國を失ふを道ふなり。
* 100.txt [KR1d0052_043_par2_660-687](../../kanripo/kR1d0052/038.txt) 是の故に君子は、先づ德を愼む、德あれば此に人あり、人あれば此に土あり、土あれば此に財あり、財あれば此に用あり。
* 101.txt [KR1d0052_043_par2_688-695](../../kanripo/kR1d0052/038.txt) 德は本なり、財は末なり。
* 102.txt [KR1d0052_043_par2_696-703](../../kanripo/kR1d0052/038.txt) 本を外にし末を內にすれば、民を爭はしめて奪ふことを施す。
* 103.txt [KR1d0052_043_par2_704-715](../../kanripo/kR1d0052/039.txt) 是の故に、財聚れば則ち民散じ、財散ずれば則ち民聚まる。
* 104.txt [KR1d0052_043_par2_716-735](../../kanripo/kR1d0052/039.txt) 是の故に、言悖うて出づる者は、亦悖うて入る、貨悖うて入る者は、亦悖うて出づ。
* 105.txt [KR1d0052_043_par2_736-743](../../kanripo/kR1d0052/040.txt) 康誥に曰く、惟命常に于てせずと。
* 106.txt [KR1d0052_043_par2_744-754](../../kanripo/kR1d0052/040.txt) 善なれば則ち之を得、不善なれば則ち之を失ふを謂ふ。
* 107.txt [KR1d0052_043_par2_755-768](../../kanripo/kR1d0052/040.txt) 楚書に曰く、楚國は以て寶と爲す無し、惟だ善以て寶と爲すと。
* 108.txt [KR1d0052_043_par2_769-782](../../kanripo/kR1d0052/040.txt) 舅犯曰く、亡人は以て寶と爲す無し、親を仁するを以て寶と爲すと。
* 109.txt [KR1d0052_043_par2_783-846](../../kanripo/kR1d0052/041.txt) 秦誓に曰く、若し一个の臣あらんに、斷斷として他の技なく、其心休休焉として、其れ容るる有るが如く、人の技あるを、己之あるが若くし、人の彥聖なるを、其心之を好して、啻に其口より出づるが若くなるのみならず、寔に能く之を容れ、以て能く我が子孫黎民を保ぜば、尙はくは亦利あらんかな。
* 110.txt [KR1d0052_043_par2_847-882](../../kanripo/kR1d0052/043.txt) 人の技あるを、媢嫉して以て之を惡み、人の彥聖なるを、而も之に違うて通ぜざらしめ、寔に容るる能はず、以て我が子孫黎民を保ずること能はずば、亦曰に殆いかな。
* 111.txt [KR1d0052_043_par2_883-897](../../kanripo/kR1d0052/044.txt) 唯だ仁人之を放流して、諸を四夷に逬け、與に中國を同じうせず。
* 112.txt [KR1d0052_043_par2_898-909](../../kanripo/kR1d0052/044.txt) 此を唯だ仁人能く人を愛し、能く人を惡むを爲すと謂ふ。
* 113.txt [KR1d0052_043_par2_910-936](../../kanripo/kR1d0052/045.txt) 賢を見れども擧ぐること能はず、擧ぐれども先んずること能はざるは命なり、不善を見れども退くること能はず、退くれども遠ざくること能はざるは過なり。
* 114.txt [KR1d0052_043_par2_937-952](../../kanripo/kR1d0052/046.txt) 人の惡む所を好み、人の好む所を惡む、是を人の性に悖ると謂ふ。
* 115.txt [KR1d0052_043_par2_953-957](../../kanripo/kR1d0052/046.txt) 菑必ず夫の身に逮ぶ。
* 116.txt [KR1d0052_043_par2_958-975](../../kanripo/kR1d0052/046.txt) 是の故に君子は大道あり、必ず忠信以て之を得、驕泰以て之を失ふ。
* 117.txt [KR1d0052_043_par2_976-1001](../../kanripo/kR1d0052/047.txt) 財を生ずるに大道あり、之を生ずる者衆く、之を食む者寡く、之を爲る者疾く、之を用ゐる者舒ければ、則ち財恆に足る。
* 118.txt [KR1d0052_043_par2_1002-1014](../../kanripo/kR1d0052/047.txt) 仁者は財を以て身を發し、不仁者は身を以て財を發す。
* 119.txt [KR1d0052_043_par2_1015-1046](../../kanripo/kR1d0052/048.txt) 未だ上仁を好みて、下義を好まざる者あらざるなり、未だ義を好みて、其事終らざる者あらざるなり、未だ府庫の財其財にあらざる者あらざるなり。
* 120.txt [KR1d0052_043_par2_1047-1087](../../kanripo/kR1d0052/049.txt) 孟獻子曰く、馬乘を畜へば雞豚を察せず、伐冰の家には牛羊を畜はず、百乘の家には、聚斂の臣を畜はず、其の聚斂の臣あらんよりは、寧ろ盜臣あれと。
* 121.txt [KR1d0052_043_par2_1088-1100](../../kanripo/kR1d0052/050.txt) 此を國は利を以て利と爲さず、義を以て利と爲すと謂ふなり。
* 122.txt [KR1d0052_043_par2_1101-1113](../../kanripo/kR1d0052/051.txt) 國家に長として財用を務むる者は、必ず小人に自る。
* 123.txt [KR1d0052_043_par2_1114-1117](../../kanripo/kR1d0052/051.txt) 彼之を善しと爲す。
* 124.txt [KR1d0052_043_par2_1118-1138](../../kanripo/kR1d0052/051.txt) 小人に國家を爲めしむれば、菑害並に至る、善者ありと雖も、亦之を如何ともすること無し。
* 125.txt [KR1d0052_043_par2_1139-1151](../../kanripo/kR1d0052/051.txt) 此を國は利を以て利と爲さずして、義を以て利と爲すと謂ふなり。